グローバルリーダー講義

グローバルリーダー講義についてご案内します。

グローバルリーダー講義

 「グローバルリーダー講義」は、 GEfILの必修科目の1つである「GEfIL実践研究」と連続した授業科目で、「GEfIL実践研究」で想定されるいくつかのテーマ群を基にして組み立てられています。世界の第一線で活躍する企業家、国際的専門家等を招き、地球規模で生じる「現実」の問題に対してどのように行動してきたのかなどについて実際の話を聞き、英語での質疑を行います。
  
 このプロセスを通じて、GEfILの学生たちは、地球規模で生じる問題の解決の過程に多面的、実践的な視点から積極的に携わることができます。また、学部後期課程の段階において、自身の進路を見据えつつ、各人が目指すべきグローバル人材像を確立するための一助となることも狙いです。
過去のグローバルリーダー講義(2017年4月5月 第1期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2018年4月5月 第2期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2019年3月 第3期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2020年3月 第4期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2021年3月 第5期生向け)

2021年度GEfILグローバルリーダー講義(集中講義)2022.2.18 (金) - 2022.2.20 (日)
 

GEfIL第6期生向けのグローバルリーダー講義は、3日間のオンライン集中講義として実施されました。
通常は東京大学山中寮にての合宿形式として実施されますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためオンライン開催は3年目を迎えました。

今年のテーマは「ウェルビーイングと幸福のための強靭な社会づくり」でした。基調講演者は、ブータン王国の国民総幸福量センターのプログラム・ディレクターであるジュリア・キム氏、そして三菱ケミカルホールディング代表執行役社長のジョンマーク・ギルソン氏をお招きしました。キム氏は国民総生産(GDP)という指標の限界と弊害を指摘し、経済力のみならず社会の先進性を代弁する指標として使われていることについて批判的に検証し、国民総幸福量(Gross National Happiness, GNH)を例示しながら新指標提言の取り組みについて講義くださいました。ギルソン氏は、ベルギーで生まれ、エンジニアとしてのキャリアののち、アメリカやフランスなどで化学会社や投資ファンド企業の経営を経て日本企業の社長に就任するまでに得られた知見、GEfIL生への助言そして日本の企業文化に関する分析を披露くださいました。両者に対して学生から質問が多く出され、実り多い質疑応答の時間になりました。

初日の午後は、デザイン思考の理解を深めるワークショップを行いました。SAPジャパン株式会社SAP LabsジャパンCOO兼Innovation Office部長の原弘美様からは今回のテーマに即した演習メニューを特別に組んでいただき、具体的なペルソナを立てる方法、プレモータムや、アイディア実装にあたり想定される障壁を見越した設計など、人間を中心に据えた柔軟な思考を養う実践演習を行いました。

本ワークショップでは企画段階から12名の学生が運営委員として参加しており、チームワークの課題設計や議論の進行取りまとめとしてリーダーシップを発揮してくれました。新型コロナワクチン供給における国家間の不平等、災害発生時のサプライチェーン機能の担保、若者のメンタルヘルスのサポート、災害に備えたボランティア精神の促進など国内外の切迫した課題が各チームで議論されました。最終日に各チームによる10分程度のプレゼンテーションが披露され、学生同士の質疑応答、そして教員による講評をもってオンライン合宿は締めくくりました。
 

基調講演をいただいた株式会社三菱ケミカルホールディングスのギルソン代表執行役社長
 

オンラインでのグローバルリーダー講義の様子
 

オンラインでのグローバルリーダー講義の様子