グローバルリーダー講義
グローバルリーダー講義
「グローバルリーダー講義」は、 GEfILの必修科目の1つである「GEfIL実践研究」と連続した授業科目で、「GEfIL実践研究」で想定されるいくつかのテーマ群を基にして組み立てられています。世界の第一線で活躍する企業家、国際的専門家等を招き、地球規模で生じる「現実」の問題に対してどのように行動してきたのかなどについて実際の話を聞き、英語での質疑を行います。このプロセスを通じて、GEfILの学生たちは、地球規模で生じる問題の解決の過程に多面的、実践的な視点から積極的に携わることができます。また、学部後期課程の段階において、自身の進路を見据えつつ、各人が目指すべきグローバル人材像を確立するための一助となることも狙いです。
過去のグローバルリーダー講義(2018年4月5月 第2期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2019年3月 第3期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2020年3月 第4期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2021年3月 第5期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2022年2月 第6期生向け)
過去のグローバルリーダー講義(2023年2月 第7期生向け)
2023年度GEfILグローバルリーダー講義(集中講義)2024.2.29 (木) - 2024.3.3 (日)
GEfIL第8期生向けのグローバルリーダー講義は、3泊4日の合宿型講義として約50名の学生が参加し、山中湖畔に
ある東京大学山中寮内藤セミナーハウスで行われました。
今年のテーマは
「Fragmentation or Integration? Potential of normative, institutional, business, and technological approaches to overcome(分断か統合か?克服するための規範、制度、ビジネス、技術から
のアプローチの可能性)」でした。
基調講演者は、梶川 祐矢 東京大学未来ビジョン研究センター 教授、そしてトレーニングセッションでの講師と
してDr.LI ChunyanとDr. Laur KIIK、お二人の東京カレッジ ポストドクトラル・フェローをお招きし、
それぞれご講演を頂きました。
梶川教授からは、
- 社会的共有形態が脱構築から再構築へ向かう中で、「グローバル・コモンズ」とみなされる
対象は明確ではない。私財と公共財は流動的であり、気候、海洋、森林、土壌、水、資源、
遺伝子配列、生物多様性などを含む持続可能な社会とより良い未来のためには、自らが未来への
取り組みとアカデミアの方向転換に務める必要があり、且つ科学的な議論に基づく
グローバルな発信とガバナンスを確立するためには、専門知識を持ち、洞察力を養う必要がある。 - 学生の皆さんには問題を特定し、根本原因を皆で話し合い、関連する学説や過去の論文を基に
それらの教訓を統合。地球システムを人類の共有財産としての「グローバル・コモンズ」と
考える視点から解決策のアイデアを出し、議論して欲しい。
との要請がありました。
またDr.LI Chunyanからは
“DESIGN BETTER PUBLIC HEALTH INTERVENTIONS:ENGAGING AND CO-CREATING
WITH COMMUNITY STAKEHOLDERS”
「地域社会のステークホルダーの参加と共創により、より良い公衆衛生介入策をデザインする」
Dr. Laur KIIKからは
“Nature, Nationalism, and the Commons Amid War: Kachin, Burma, China”
「カチン族、ミャンマー、中国に見る内戦下のネイチャー、ナショナリズム、そしてコモンズ」
というそれぞれの研究に基づいた、今年のテーマに沿ったお話を頂きました。
その後学生たちは講師の方々、GLPメンター、そしてティーチングアシスタントからのアドバイスを受けながら、
10グループに分かれてそれぞれの興味、関心に基づいた社会課題を設定し、2日間に亘ってその解決策の立案を
議論。最終日には各グループ10分のプレゼンテーションを行い、質疑応答、講評を通じて皆それぞれが個々の
課題に対して理解を深める事ができました。
学生にとってはこの3泊4日の合宿形式の講義は、昼夜を通じて行われた講演、課題討議とプレゼンテーション
準備に加えて、寝食を共にすることにより、さらにお互いを深く知る事ができた貴重な機会でもありました。
将来グローバルリーダーを目指す学生にとっては、同じ志を持つ仲間との長時間の討議や共同作業を通じて、
チームワークについて考え、それを実践する場にもなりました。
準備段階を含めて熱心に取り組んでいた学生の皆さん、大変お疲れ様でした!