グローバルリーダー講義

グローバルリーダー講義についてご案内します。

グローバルリーダー講義

 「グローバルリーダー講義」は、 GEfILの必修科目の1つである「GEfIL実践研究」と連続した授業科目で、「GEfIL実践研究」で想定されるいくつかのテーマ群を基にして組み立てられています。世界の第一線で活躍する企業家、国際的専門家等を招き、地球規模で生じる「現実」の問題に対してどのように行動してきたのかなどについて実際の話を聞き、英語での質疑を行います。
  
 このプロセスを通じて、GEfILの学生たちは、地球規模で生じる問題の解決の過程に多面的、実践的な視点から積極的に携わることができます。また、学部後期課程の段階において、自身の進路を見据えつつ、各人が目指すべきグローバル人材像を確立するための一助となることも狙いです。

2022年度GEfILグローバルリーダー講義(集中講義)2023.2.16 (木) - 2023.2.19 (日)
 

GEfIL第7期生向けのグローバルリーダー講義は、3泊4日の合宿型講義として実施されました。
過去3年間は新型コロナウイルスの感染拡大によってオンライン開催を余儀なくされてきましたが、今年度は感染対策に十分配慮の上で4年ぶりに合宿形式として福島県で実施されました。

今年のテーマは「持続可能な社会をつくるリーダーシップ、起業家精神、市民性」でした。基調講演者は、一般社団法人あすびと福島の代表理事である半谷栄寿氏、そして特定非営利活動法人CWS Japan事務局長の小美野剛氏をお招きしました。半谷氏は自らの経験に基づき、感性・感情、利他と利己のバランス、フォロワーなどのかけ合わせによって社会的価値創造を行うリーダーシップ論について講義くださいました。小美野氏は、第二次世界大戦以降最悪の人道的危機にある現況に触れた上で、自らが東日本大震災後の復旧・復興に関わる中で得た経験などから、幅広い災害・リスクへの対処における「現地化」の重要性を説き、そのために必要なスキルについて講義くださいました。両者に対して学生から質問が多く出され、実り多い質疑応答の時間になりました。

2日目の午後は、新地町の分散型地域エネルギー事業による復興まちづくりについて学ぶ現場見学・講演・ワークショップを行いました。3日目は、午前に大熊町の中間貯蔵施設見学、午後に双葉町・南相馬市小高区等の現場見学・地域住民との対話を行いました。これらの現地体験を通して、学生は復興やまちづくりの規模を体感し、その複雑性・重層性を理解することができました。
また社会的価値創出に取り組む様々な専門家・行政・起業家らと対話し、それぞれの立場・役割を学ぶとともに、彼らまた学生自身にも市民としての立場があることに思いを至らせました。

本ワークショップでは企画段階から7名の学生が運営委員として参加しており、チームワークの課題設計や議論の進行取りまとめとしてリーダーシップを発揮してくれました。一連の現場体験・基調講演・ワークショップ等を通して得たグローバルリーダーとしての学びと自らの変化、復興・まちづくりにおけるトップダウンとボトムアップそれぞれの役割や組み合わせ、リーダーシップ・起業家精神・市民性それぞれの捉え方・在り方など、福島で現実に存在する課題や取り組みをごく短期間であれ目の当たりにしたことで刺激を受け、グローバルリーダーとして学ぶべき、実践すべき内容が各チームで議論されました。最終日に各チームによる10分のプレゼンテーションが披露され、学生同士の質疑応答、そして教員による講評をもって合宿を締めくくりました。

 

一般社団法人あすびと福島 半谷栄寿代表理事による基調講演

特定非営利活動法人CWS Japan 小美野事務局長による基調講演

現場見学

履修生チームワーク